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引野ひまわり学園見学の報告

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先月、引野ひまわり学園から工房の見学に来られました。
就学前のお母さん方が主でした。

事業所見学を受けた時には、
アンケート用紙を配るようにしています。
見学では、説明が主となり、情報が一方的になりがちです。
双方向の情報交換は、改めて自事業所を見直す上で欠かせません。

見学された方が、桑の実工房にどんなことを思ったのか。
良かったと思うところ、ここは違和感があったと思うところ。
見学時には、もっとこんな工夫があればと思われたところ。
そんな、見学された方達の意見を聞いて、
工房の運営や次の見学対応をよりよくしたいと思うからです。

今回、園長先生の言葉まで添えられ、
ていねいに郵送でアンケートが送られてきました。
ありがとうございました。

少し、紹介させていただきます。
「皆さんが黙々と集中して取り組む姿は職人そのものだと思いました。
1人ひとりの個性を生かし尊重して、個から全体を作り上げている運営に、
私も未来が見えた気がしました」

「まだ5歳ですが、将来のことを思うと漠然と不安になることが多いです。
 今回、工房を見学させていただき、こんな感じで作業しているのか
 こういう雰囲気の工房なんだ・・。いずれ息子が大きくなったら
 こんなところで作業できたらと思いました」

「何処にいったとしても(例えば一般の習い事などでも)そこの指導員や
 職員の方が我が子とどう接してくれるのか、とても気になります。
 工房では、1人ひとりの利用者の方を、1人の大人として尊重してくれる・・
 そんな気がしました」

「一生懸命作業をしている姿を自分の子どもに照らし合わせながら見ていましたが
自分の子もこんな難しいことができるのか・・。
今は、とても先の長い事ですが、いつかは来る現実。
木工・染色・刺繍・軽作業・・。
ストップウォッチ、作業の流れ写真カード、とてもわかりやすいなって
今、学園でやっている、絵、写真カードは、この先もとても
大事な役割をするんだなぁーっと」

たくさんの言葉の中から抜粋させていただきました。

「今、学園でやっている、絵、写真カードは、この先もとても
大事な役割をするんだなぁーっと」

この言葉、重みがありますね。
見学していただいて良かったと思いました。
今と、子どもさんの将来が、お母さんの中で繋がった。
今、やっていることの意味や意義を
桑の実の見学を通して改めて確かめることができた。

就学前の家族の方達が、将来に漠然とした希望と不安を
併せ持つことは当然の事で、
それも、不安の方ばかりが大きくなりがちで。

でも、
こんなに没頭できることがある。
それは、仕事に限らず、
自分に合った、工夫された活動であり。

所員の表情は
辛そうな、嫌そうな、不安な表情では無かったこと。

自分の居場所と役割を確信して、
居心地の良さと時々の煩わしさを同居させ、
日々を、積み重ねている事実。現実。

今の積み重ねが、将来につながっていること。
今を尊重して、積み重ねること。
それが、将来の姿なんだと。

だとすれば、漠然とした不安は、何とか払拭できるものであり、
その力は、小さな例えであるけれど
「学園の写真カード」に秘められていたりするんだ。

見学は、お互いの学びの場ですね。
様々な、世代や価値観を持つ、見学の方達との意見交換から
桑の実のあり方が改めて問われ、
今、やっていることを職員全員で再考できる機会です。

ていねいなアンケート返信、ありがとうございました。