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法人研修会の報告

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2020.12.19
法人研修会を行いました。
「福祉事業者の苦しみと喜び」
~我々は何を感じ、どのように働き、いかに生きるのか~
講師
福祉哲学研究所所長 日本社会福祉学科名誉会員
秋山 智久 氏

当初の計画では、お招きしての研修会を企画していました。
現在の新型コロナウィルス感染状況から
他事業所の参加も見合わせ、法人職員での
リモート研修としました。

どんな仕事にも当てはまることだと思いますが
自分が力を尽くしても
すぐに成果が得られない事や
成果どころかマイナスとなってしまう事
直面すること多々あるかと思います。
そんな時、自分自身と自分の仕事とどう向き合うのか。

障害福祉の仕事は、自己肯定感が持ちにくく
社会的評価も低いという研究論文もある中で、
私達はどのように仕事と向き合い、
心を保ち、生きていくのか。

講演は
第1部我々は何を感じるのか
第2部我々はどのようにはたらくのか
第3部我々はいかに生きるのか
100枚を越えるスライドでの講演
今の支援現場での喜びや悩みはそれぞれに違い
ひとり一人のスタッフが
それぞれに心に残るスライドがあったのだろうと。

職員が先生への質疑で
自分の今を率直に語る姿を見て沁みました。
それぞれが得ているものがあるのだと。

私の印象に残った言葉
ワーカーの想像力を越えた、受容の感性を遥かに越えた
過酷な現実が人生にはある。
この時「よく解ります。大変でしたね」と言うのは
やはり偽りである。
相手の経験した人生の重みとうめきの前に
その痛みを想って、ただ、立ち尽くすことしかできない
そして、その福祉援助者の“何もできない。しかし、
ただわずかなりとも理解したいと願うだけ“
という「立ち尽くす実践」「何もしない実践」
それでいて根本から「人」を支える実践というものが
きっと有る。
そこには「私達は何もなし得なかった。しかし、
何か決定的なことを為し得たかも知れない」
という、深い、表面に捉われない、長い時間をかけて
見ていくことが要求される、関わりの姿勢が求められている。
それが「援助」の究極の姿ではないか。

何もできないが
関わり続けること

結果ではない。そもそも結果は簡単にでない。
それで良かろう。関わり続けよう。

今回の研修は他事業所と合同で行う予定でした。
残念です。一緒に学びたかった。

今回、福岡県立大学の寺島先生に
小さな法人の研修会に著名で多忙である、
秋山先生にこの機会を設けて頂きました。
心よりお礼を申し上げます。

貴重な時間を私達のためにつくっていただいた
秋山先生、ありがとうございました。
明日から日々の実践です。